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beloved 220

類の執務室の応接室に類とケビンとカトリーヌに
つくしとしおんが座っている。

紅茶と焼き菓子やしおんにはジュースが出されていて
穏やかな、和気あいあいな時間を楽しく過ごしていた。

コンコン、

「類様、クロエさんをお連れしました。」

「どうぞ、入って。」

「ルイ、逢いたかったわ。・・・つぅ・・。」

クロエは類の執務室に入って直ぐに類の目の前まで行き
ハグしてキスをしようとして、類に避けられそれをスルーされた。

どうして?いつもなら・・キスしてハグしてくれたじゃない?

「クロエ挨拶はいいよ、それでまだ何か用でもあったの?」

「ルイ、あの契約の違約金だけど・・あの金額は私には払えないわ。
私が可哀想なシングルマザーだって知ってるでしょう?」

「・・・でも契約だから・・仕方ないよね?」

「仕方ないって、あんまりじゃない?酷いわ・・。」

クロエはまだ、類以外の人間達がそこに居る事にも気付かずに
類に救いを求める為に縋るような眼を向ける。

「コホン、失礼。あなた自分がシングルマザーって事を可哀想だとご自分おっしゃるのね?」

「・・あっ・・あなたは誰なの?関係ない人は黙っていて。
どうして関係ない人がここにいるの?」

「ふふっ、あなたは周りが何も見えて無いのね?」

「えっ?」

漸くクロエは、ソファーに座るつくしとしおんそれとあのケビン会長が
座っている事に気付いた。

「あっ、ツクシとシオンどうしてフランスにいるの?フランスが嫌いで
あなた達はフランスを逃げ出した筈じゃ無いの?
それにケビン会長まで・・。」

「あなたが、つくしとしおんにフランス語を教えたんですってね?
あなたのフランス語は綺麗じゃないわね?酷い訛りがあるのね?
あなたのご両親のどちらかはオランダ生まれじゃないのかしらね?
訛りはどうやらオランダ語訛りのようだけど、違ったらごめんなさい?」

「・・・母親がオランダ人よ。それが何か問題でも?」

「そう?やはりそうなのね?・・だから、つくしやしおんにはあなたの
その訛りの強いフランス語がさっぱり理解出来なかったのね?
フランス語が分かる人間なら、その訛りだって慣れたら気にもならないかも知れないけど
つくしやしおんには、耳障りなだけなのよ。」

「私のフランス語が耳障りですって?」

「ええ、耳障りだわ。」

「くっ・・」

「あなたは、フランス語の家庭教師として失格だわね?
それでも、契約書を交わした以上あなたにも責任が生じるのは当たり前の事、
それを自分の身の上を盾にして言い訳や、温情をかけて貰おうとするのは同フランス人として
プライドが無くて恥ずかしい行為よ?」

「恥ずかしいですって?既婚者の癖にシングルマザーに優しく声を掛ける男にも
問題があるんじゃないの?」

「クロエさん、あなたはシングルマザーとしてのプライドまで捨てるお積もり?
あなたは、ご主人と別れて自分だけで子供を育てて生きて行こうと決めたんでしょう?
何の覚悟も無く、ご主人と離婚した訳では無いわよね?
あなたは自分に自信があったのでしょう?あなたは、まだ若いしスタイルもいいし綺麗だわ?
あなたなら、きっと男性が放って置かないとは思うけど・・。
でも、既婚者に言い寄るのはどうかしらね?
独身者なら、私もどうぞご自由にと言えるけど・・・。
違約金の事だって契約書をきちんと確認しないあなたが悪いのよ?
まさか、それを人のせいにする気はないでしょうね?
それでは、あなたのお子さんが可哀想よ?ルイの優しさを汚す積もりのようだけど
・・・あなた物事は履き違えては駄目よ?
同情か、愛情か・・違い位はお分かりよね?
ルイはつくし以外の女性を、絶対に好きになったりはしないわよ?
あなたがどんな手を使おうが・・つくしにはあなたは勝てないわ。」

「・・・何故私が、今日逢ったばかりの名前も知らない
あなたにここまで侮辱されなきゃならないの?」

「あら、私ったら失礼、名前名乗らなかったかしら?
私はカトリーヌ・フランソワよ。
私の言葉があなたを侮辱したと受け取ったのなら謝るわね?
でもあなたはフランス人として最低な事をしたのよ?
つくしさんやしおんちゃんがフランスを嫌う原因を作った事がまず許せない、
その上、きちんと家庭教師としてフランス語をきちんと教えなかった。
あなたは、家庭教師としては優遇されて、報酬も破格な金額を受け取っていた。
でもあなたは、それを感謝する何処か・・ルイの優しさにつけ込んだのよね?
あなたのお陰で私の愛するフランスが・・汚されたような気持ちよ。
でも、私が二人にこれからフランスを沢山好きになって貰うし、
フランス語も、きちんと綺麗な発音で教えるから心配は要らないわ。
さあ分かったらもうお引き取りくださって結構よ?」

「言われなくても・・言われなくても帰るわ。
誰がこんな処に、馬鹿にされて長居なんてするもんですか?
それから・・違約金は何がなんでもきちんと金額通りにお支払いしますから。
ええ・・馬鹿にされたままじゃ気が収まらないわ。
私にだってプライドはあるのよ?私にだってあんな違約金のお金なんて出してくださる方は
沢山いますから・・きちんとお支払い致しますわ、では失礼致します。」

入って来たドアを勢いよく開けて、クロエはドアを派手に閉めて出て行った。

「・・・凄い、今の会話‥私カトリーヌさんが喋った事しか全然分からなかったわ。
類もお父様もクロエの言ってる事理解できたの?
ねぇクロエは何故怒っていたの?」

「クスッ、カトリーヌさんが言うように、やはりクロエのフランス語は訛りがかなり
強いんだね?あゝやって感情的になると俺もよくは聞き取れなかったよ。」

「つくし、私もだよ。」

「そうでしょう?彼女いつもああなのよ。早口で捲し立てられちゃうから
いつも、教えて貰ってる筈なのにいつも怒られてる気がして嫌だったわ・・・。」

「ごめんね?気付いてあげられなくて・・つくしに嫌な思いをさせたね?」

「ううん、類も気付いてくれたからいいよ。」

「カトリーヌ、君にも嫌な思いをさせてしまって悪かったね?
でも、君が彼女に話をしてくれて助かったよ。」

「いいえ、ケビン私は全然平気・・。まだ彼女も若いわね・・あんなに剥きになって
可愛い処もあるんだろうけど・・でも母親なら子供の為にも生き方を変えて
貰わなきゃ仕方ないわ。心を入れ替えてくれたらいいのだけど?」

「さあどうだろうね?」

「ふふっ、でも最後の方は発音に気を付けて、訛りにも気を付けて
喋っていたわ‥彼女もちゃんと話せばわかる人なんだろうけど
今まで周りの人が彼女に何も教えて来なかったのね?
可哀想に・・本当に愛してくれる人が現れたらきっと彼女も変わる筈なんだけどね?」

「本当に愛してくれる人・・彼女の場合子供の父親じゃなかったんだね?」

「そうね・・きっと・・。」






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